Micron($MU) FQ4決算と最新の半導体市況について

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おせわになっております。

メモリ半導体大手のMicron Technology(マイクロン/$MU)のFQ4決算発表がありました。半導体市況の先行きの転換を示すようなコメントもありましたので決算内容と共に本記事で解説します。

本記事で取り上げるMicronの決算内容の数字は全てMicron Technology社の決算発表を基にしています。

【この記事のポイント】
・強い市況を反映して売上、利益率共に成長を維持
・しかし来期の売上見込みがマイナス成長となり、供給過剰の不安を呼んでいる
・メモリ以外の半導体不足によりPCの生産が出来ず、結果的にコモディティであるメモリ半導体が一時的に在庫調整の対象になっていると説明
・WSTSの8月修正版統計では2022年は半導体市場は2桁成長を維持、メモリが牽引役
・スマホやサーバーなど、その他の大口需要家は健在、在庫水準も良好(余りすぎていない)
・2022年のDRAM CapExは減少を明言、1αnmの立ち上がりがBit Growthへ貢献
・しかし、最終製品のメモリ容量減やマクロ経済の先行きなどもリスクとして考えられる
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Micron(マイクロン) FQ4決算結果

MicronのFQ4決算結果は下記のようになりました(いずれもnon-GAAP)。

【FQ4 決算結果】
売上
: $8,274M … QoQ +11% / YoY +36.6%
Gross Margin: 48% … QoQ +5ppt / YoY +13ppt
営業利益率: 37% … QoQ +5ppt / YoY +16ppt
EPS(Diluted): $2.42 … QoQ +28.7% / YoY +124%

今回の四半期も、堅調な半導体需要を追い風に好業績だったと思います。余談ですがマイクロンは今回の四半期でFY21を〆ていますので社員の皆さんは素晴らしいボーナスを貰ったんじゃないかと思います。

Micronの四半期ごとの売上・粗利率・営業利益率の推移を2017年の頭からグラフにしました。なお、MicronのFiscal YearとCalendar YearにはズレがあるのでCalendar Yearに換算している点にご注意ください(Micron FQ4 = Calendar Year Q3)。

Micron メモリ品種別の売上

Micronの売上をそれぞれメモリ品種別(DRAM・NAND)に分けて見てみます。

DRAMはQoQで約10%、NANDもQoQで約12%の売上成長を達成しています。半導体不足と値上がりがニュースになってからすでに1年近く経つわけですが、メモリー半導体の売上がまだまだ成長を続けているということは、まだまだ強い需要があるということでしょう。

特にDRAMは昨年(2020年)の今頃から値上がりを続けてきました。NANDはしばらく下落基調でしたが、今年の春頃から値上げ基調に転換してきました。以下、DRAM・NANDそれぞれの市況を解説します。

DRAM市況

MicronによるとDRAMの需給はBit換算で下記のようになっているとのことです。なお、Bit換算というのはメモリーの個数だと考えてください。つまりこの数だけメモリーの個数が増えるということです。

・2021年のDRAM需要はBit換算で +20%成長 (前Qの発表から変化なし)
・2022年以降のDRAM需要はBit換算で+10%台中盤~後半の成長を維持(前Qの発表から変化なし)
・MicronのDRAM供給Bit Growth(出荷するDRAMの個数)は需要通りの成長
→供給過剰にはならない

NAND市況

続いてNANDです。NANDはMicron、SK hynix、Samsungの他にKioxiaとWDや中国新興メーカーもいるので競争が激しいです。

・2021年のNAND需要はBit換算で +30%後半成長 (前Qでは30%中盤)
・2022年以降のNAND需要はBit換算で+30%台の成長を維持(前Qでは30%中盤)
・MicronのNAND供給Bit Growthは需要通りの成長

Micron 事業部別の売上

続いて、事業別の売上です。Micronはエンドマーケットごとに以下の4つに事業部を分けています。

・Compute and Networking (CNBU)
→PC・サーバー向けメモリ事業部
・Mobile Business Unit(MBU)
→スマホ向けメモリ事業部
・Storage Business Unit(SBU)
→スポットマーケット向けなどのSSDやNAND/DRAMコンポーネント
・Embedded Business Unit(EBU)
→コンスマー、ゲーム、車載、産業機器など

Micronの稼ぎ頭は多くのメモリメーカー同様、PC&ServerとMobileです。PCは今年に入り歴史的な出荷増を記録し続け、またServer・Cloud投資も活発ですのでこの点は心配ないです。

MobileはYoYでみると30%の成長ですがQoQだと-5%になっているのが気になります。基本的にスマホは5G機種が増えていっており、それに伴い特にDRAMの搭載容量が増えると言われています。また搭載ストレージ容量も高容量化が続いておりメモリーの需要は増えていくはずなのです。

ただ、スマホは例年秋口に新機種の発表があり、そこから予約と販売が開始されます。iPhone 13も発表と販売が開始されたばかりですので、売れ行きに応じてこれから売上がまた上がっていくことを期待しています。

新型iPhone 13と搭載されるメモリー容量別の値段について記事にしていますので興味があれば御覧ください。

iPhoneのメモリー容量別の価格差について
お世話になっています。 アップル(Apple)が9月14日にiPhone 13などの新製品を発表しました。 私はずっとアップルユーザーですし、半導体業界人としても新型iPhoneにはもちろん大注目なのですが、今回はiPh...

Micronの業績Outlookと半導体市況の先行きついて

続いて、Micronの今後の業績予想と半導体市況の先行きについて考察したいと思います。

Micron FQ1 Outlook

Micronは来期の業績予想を以下のように示しています。

【Micron FQ1 2022 業績予想】
売上
: $7,650M±200M … QoQ -7.5% / YoY +32.5% *Mid Point基準
Gross Margin: 47%±1% … QoQ +1ppt / YoY +10ppt
EPS(Diluted): $2.10±0.01 … QoQ -13% / YoY +169%

売上がQoQ -7.5%、EPSがQoQ -13%です。通常、半導体の市況はスマホの新機種やサーバー・クラウド投資が活発になるカレンダーイヤーの下期に強くなります。Micronの来期の業績予想を発端に、これまで順調だった半導体業界は、ピークアウトを迎えてしまったのではないかという懸念が広がっています。

半導体不足のしわ寄せがメモリ半導体の供給過剰を起こしている?

MicronのCEOはAnalyst Callにて来期の業績予想について下記のコメントをしています。簡単に和訳すると、『主にPCマーケットでメモリー以外の半導体などの部材が不足しており、結果的に最終製品を組み立てることが出来ず比較的余裕のあるメモリー半導体の在庫調整が発生する。しかし、これは一時的な現象に過ぎず、再びメモリーの需要も回復するだろう』ということです。

I would say that by and large, inventory among our customers is in decent shape. Of course, we talked about the PC market, where due to semi-conductor component shortages, our PC customers, some of them are not able to fulfill all of their end demand, and therefore they have made some adjustments in their purchases, impacting some of our demand in the near-term into the PC market. And we think this is short-lived, and over the course of the next few months, this will work itself out.
引用 – “Micron Technology, Inc. (MU) CEO Sanjay Mehrotra on Q4 2021 Results – Earnings Call Transcript”

つまり、メモリー半導体以外の置き換えが効かない半導体が足りないことでPCの生産が出来ず、結果的に(それらの半導体よりも比較的に余裕がある)メモリー半導体に在庫調整が入っているということです。メモリー半導体はコモディティで例えばDRAMであればMicronでもSamsungでもSK hynixでもどこかが足りなければ他のDRAMを使うことが可能です。さらにメモリ半導体の価格交渉は四半期に一度行うことが通例となっており、値上がりが分かっている時点で大手顧客は安いうちに在庫の買いだめを行うので在庫が比較的に積み上げやすいです。一方で、明記はされていませんが、もし置き換えが効かない専用品が不足している場合はそのような調達をすることができず、結果的にPCの生産ができなくなります。

また、消費者の好みとお財布事情に併せて256GB/512GB/1TBのストレージを選べるようにメモリーの容量構成は比較的に自由に組む事が出来ます。メモリーは現在価格が上がっているので『1TBの値段は出せないけど、512GBなら・・・後付できるし』という人も多いかもしれません。するとNANDの容量需要は半減することになります。

元にHPやDELLと言った世界のPC大手も半導体不足を理由にPC納入のリードタイム長期化や出荷数の減少が報道されています。

米Gartner(ガートナー)は2021年7月12日、2021年第2四半期(2Q)の全世界PC出荷台数が7160万台と、前年同期比で4.6%増にとどまるとの速報を発表した。PCの需要は依然、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を上回っているが、2021年第1四半期の前年同期比35.7%という記録的な伸びに比べ、大幅な減速となっている。Gartnerは、この原因として、世界的な半導体不足による部品調達遅れを挙げている。企業向けモバイルPCの一部では、納品が120日も遅れている。これら部品の価格高騰が続けば、PC自体の価格にも影響し、今後6~12カ月間のPC需要が鈍化する可能性もあるとしている。
引用 – 日経クロステック『「半導体不足でPC出荷台数の伸び鈍化」、Gartnerが21年2Q速報』加藤樹子

ですので、この説明は十分にありえることで、筆者個人的にも特定の半導体がボトルネックとなり、コモディティ半導体が供給過剰になるのでは?と個人的に懸念しておりました。

WSTSによる2021年春季の半導体市場規模予測
WSTS(世界半導体市場統計)が2021年春季の半導体市場予測を発表しました。それによると2021年の半導体市場は72億と過去最高学を更新します。半導体不足が取り沙汰されていますが、メモリ半導体の価格上昇寄与が大きいです。一方で半導体ファウンドリの供給不足により出荷ができず下方修正された品種もあり注意が必要です。

特にマイコンは置き換えが難しい非汎用品ですので、こうした小さな事象が重なることで、需給バランスの調整が入ると特に汎用品のメモリ半導体などはいきなり価格が下落する(最終製品は作れないのにメモリ半導体は出荷が続き気がつくと在庫が増える)ので注意が必要です。
(上記の筆者ブログ記事より)

スマホ市場やサーバー市場の需給バランスは健全

一方で、出荷額の多くを占めるスマホ市場については『これから新製品の発表・発売が続き、需要が強い時期に入っていく。2022年は2021年比で5Gスマホの出荷台数が50%増える』としており、スマホ市場の底堅い需要を強調しています。

And on the smartphone side, of course, you know that new full-cycle, new full launches are coming up, and this tends to be a seasonally strong quarter… Overall, the smartphone market continues to be driven by 5G transition smartphones over the course of calendar year ’22 with 5G increasing by 50% from the 2021 levels.
引用 – “Micron Technology, Inc. (MU) CEO Sanjay Mehrotra on Q4 2021 Results – Earnings Call Transcript”

また、PC・スマホと並んでメモリー需要の多くを占めるサーバーについても『コロナによりデジタル化が推進され、データセンターの投資は強い。AIなどの活用がサーバー分野におけるメモリーの需要を生み出しており、データセンター向けのメモリー在庫水準は良好な状態(≒過剰在庫ではない)にある』と強調しています。

And on the data center side, of course, the investment cycle is strong on the data center side, and of course, the pandemic has driven strong acceleration in digital transformation, … enable greater AI capability into the workloads and greater usage of data attach of memory in the servers. All of these also are creating new demand, so overall data center inventory levels are also in decent shape.
引用 – “Micron Technology, Inc. (MU) CEO Sanjay Mehrotra on Q4 2021 Results – Earnings Call Transcript”

メモリー半導体は基本的にPC向けもサーバー向けもモバイル向けもコンスマ−向けも同じダイを使っています。唯一モバイルで主流なMobile DRAMとPC・サーバー用のDRAMは別ですが、NANDであれば基本的に同じ中身で市場や顧客に併せてパッケージを変えたり、コントローラーを変えたり、ダイの積み重ねを変えて容量を調整しています。ですのでPC向けにDRAMやNANDが余っても、サーバーやモバイルと言った大口需要家が健在であれば、まだまだ行き先はあると考えられます。

メモリ半導体市況が2018年末のような暴落に突入するという懸念

もう一度、2017年からのMicronの四半期ごとの業績推移を見てみましょう。いま、我々の懸念は『2018年Q4から始まった、メモリー市場の大暴落の始まりに居るのか?』ということです。下記の2017年からの四半期ごとのMicronの業績を見てみましょう、2018年Q4にQoQで売上と利益率が凹んだのをきっかけに、2020年のQ2までメモリ半導体の市況は厳冬期にありました。

しかし、MicronはAnalyst向けのCallにて下記のように『今日の市場在庫は2018年(の暴落時)よりはるかに良い状態(メモリメーカーにとって)にある』と明言しています。

All of these also are creating new demand, so overall data center inventory levels are also in decent shape. So, what — inventory in our markets today is in much better shape than it was back in the 2018-time frame.
引用 – “Micron Technology, Inc. (MU) CEO Sanjay Mehrotra on Q4 2021 Results – Earnings Call Transcript”

また、半導体不足が明らかになった昨年2020年のQ4も実はQ3と比べて一旦売上が減少し、その後業績が回復しています。さらにこの時はNANDの価格下落が続いており、利益率も売上減少に伴い下落しました。本当に市場に在庫が溢れ、メモリ半導体の行き先がなくなると、メモリ半導体企業は利益率の高いSSDなど複合製品だけでは捌けないのでスポット市場へウェハをバラ売りしたり、また安売りして少しでも出荷数量を増やそうとするので結果的にマージン率が低下します。しかし、Micronの来期の業績予想はグロスマージン率はMid Point基準で今期から+1pptの増加が示唆されています。またYoY成長率も今期同様+30%台の成長を維持したままです。

そして、カレンダーイヤーのQ4(MicronのFQ1)は多くの欧米アジア系企業でFiscal Yearの期末を迎えます。すると、在庫の調整などが発生しますし、また12月はクリスマス休暇などで実質半月早く稼働が止まる場合もあります。さらにMicronはCalendar YearのQ3が期末になりますので出荷目標額に合わせるための押し込みが発生することも考えられます。そういった要因を考えると実はQ4の売上が多少凹むのは自然なことなのかもしれません。

まとめると、以下のようになるでしょう。

・本来市場が飽和しているPCの出荷台数は昨年末から特需が続いていた。PCの買い替えサイクルを考えると、出荷台数自体が減少してもおかしくない

・しかし、半導体不足(置き換えの効かない専用品や生産が伸びないレガシー品と予想)により旺盛な需要があるにも関わらず、DELLやHPなどの大手がPCを計画通り生産・出荷出来ない。結果として汎用品であるメモリ半導体の在庫が積み上がっている

・だが、需要自体は減っておらず、ボトルネックとなっている部材の供給がされ次第、メモリーの在庫は捌けていく。さらにスマホやサーバーと言った他の大口顧客の需要と在庫水準は良好

・なので、10月ー12月期の見通しが物足りないのは一時的な要因である

筆者の意見を述べるのであれば、『概ねMicronさんに賛成』といったところでしょうか。ただ、もちろんいくつか懸念点はあります。

例えば、上記で説明した『メモリーの構成は消費者によって変えることが出来る』という点です。これは、諸刃の剣で例えばメモリー市場がスーパーサイクルに入った2016年は中華市場向けスマホのメモリ搭載容量が想定よりも増加したためと言われています。スマホもコモディティ化していますので、デザイン・バッテリー・カメラの画質・そしてメモリサイズなどの差がマーケティングに使われました。

ただ、すでに現時点でスマホの内臓メモリーは128GB – 1TBという高用量になっています。もちろん多ければ多いほど良いのですが、正直そんなに容量は要りません。しかもスマホもかなり値上がりしていますので『128GBのiPhoneでいっか・・』と言う人ばかりになると思わぬ形でメモリーの需要が減ってしまいます

また、サーバーDRAMにも同じことが言えるようで、例えば現在はIntelの第3世代Xeon SPが普及し32GB RDIMMから64GB RDIMMへ置換えが進む見通しだったのですが、DRAMの値上りにより32GBの1ソケットを64GBに置換えず、32GBの2ソケット分を64GB一枚に置き換える動きが見えてるという記事もTrend Foreceに出ていました。

However, the price hikes have led to a reduction in demand, and there are indications that server DRAM sales bits will register some decline for 3Q21. The release of server CPUs based on the new platforms is driving the procurement of higher-density 64GB RDIMMs, but this has not resulted in a significant corresponding increase in content per unit. The general trend for buyers is to replace two 32GB modules with one 64GB module, rather than a one-to-one replacement as DRAM suppliers previously expected.
引用 –【Market View】Server DRAM Prices Expected to Rise by 5-10% QoQ in 3Q21 Due to Peak Season, Says TrendForce

また、世界の消費の中心である中国の景気減速など、マクロ的な要因も気になるところです。

2022年のDRAM CapExは減少

最後に一点気になるのは、2022年のDRAM CapExは2021年比で減少するという点です。『2022年は1αnm世代のDRAMの恩恵により、装置購入額は減少する見込み。2022年の供給量増加は微細化により達成される』

Fiscal year ’22 DRAM equipment CapEx for manufacturing will decline from fiscal year ’21 as we benefit from the capital efficiency of our mature 1-alpha node. For fiscal year ’22, our big supply growth will be achieved through node transitions alone, as we are a few years away from needing wafer start additions to keep up with the industry demand.

これはどういうことかといいますと、1αnm世代のDRAMという、ようはチップサイズが小さくなったメモリーの量産が立ち上がることで、ウェハ枚数あたりの取れ高が上がり、結果的に生産ラインの増設をしなくても供給量を増加させる事が出来るということです。

それにより半導体製造装置の購入額が減ることになりますのでEquipment CapExは減少するということになります。これはApplied Materialsなど特に前工程の装置メーカーにとっては良くないニュースと言えるでしょう。

最新の半導体市況について – WSTSによる統計 8月更新版

WSTSが実は8月中旬に最新の半導体出荷額Forecastを更新していました。

前回の更新は6月だったのですが、8月の発表では2021年の半導体出荷総額は$550Bと前回集計よりも+4.3%の上方修正、2020年出荷額と比較して+25%の歴史的成長を達成する見込みだとしています(出所 WSTS)

品種別に見ると、出荷総額が大きいのはやはりメモリ半導体とロジックです。YoY成長率で見ると、メモリ半導体が+37%、アナログが+29%、ロジック半導体が+26%と続きます。

2022年も半導体市場は2桁成長、メモリ半導体が牽引する見込み

さらに、2022年の出荷額見込みは$606Bと大台を超える見込みで、2021年の成長率には及ばぬものの、依然としてYoY +10%の2桁成長率を維持します。2022年の成長ドライバーもメモリ半導体+18%、ロジック半導体 +8.7%、アナログ半導体 +6.8%となっており、2019年に発生したメモリ半導体市場YoY成長率-33%というような暴落は示唆されていません。

まとめ

MicronのFQ4決算は強い需要が反映された内容だったと思います。一方で、来期の業績予想が市場予想よりも弱く、『半導体があまり始めてるのでは?』といった不安が広がっているように思います。

ただ、他の半導体不足が起因となり一時的にコモディティであるメモリ半導体の在庫調整が入っているという説明は納得できます。さらに、モバイルやサーバーと言った大口需要家の需要は健在であり、仮にPCでモノあまりが発生しても、行き先はあるように思えます。WSTSの8月の統計でも2022年の半導体市場は+10%台の成長を維持し、メモリ半導体が牽引役になると示唆されていることから2018年末のような暴落に突入したと考えるのは時期尚早かと思われます。

ただし、消費者が低用量のスマホやPCを選んだり、クラウド投資が活発と言ってもメモリが値上がりした状態では容量帯を減らすという選択もあり思わぬ形でメモリ半導体の需要減が発生する可能性があります。さらに、2022年はCapExの減少を明言するなど、一部の半導体装置メーカーには少し早い冬が訪れたと言えるかも知れません

引き続き半導体市況に注目します。

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